忙しさに、受注からえらい時間がたってしまった。合間を縫ってちまちま進めていた作業がやっと形になってきたので、ここらでまとめて中間報告。蟻地獄甲虫怪獣と高原竜については語るべきこと語りたいことがたくさんあるのだが、それはまた時間のある時に改めて書くこととして、とりあえず、作業中の写真を並べてみる。

まずは高原竜。鳥怪獣はそれなりにたくさんいて素晴らしいデザインも散見されるが、あくまでも傍流であり、主流は爬虫類型というか恐竜型である。しかしながら、昨今では鳥こそ恐竜の末裔であり、恐竜自体が、トカゲよりはずっと鳥に近い見た目であったとされているわけで。そう考えると、怪獣ももっと鳥っぽくあるべきなのかもしれない、というようなことをもっと書きたいのだが、今はこの辺にしておくのであった。
いつものアルミ線で全体の形を作る。

わら半紙と荷造り用の麻紐で肉付け。

樹脂製の紙粘土を盛って、芯が完成。

割り箸にアルミ線を巻いて足と腕にする。

麻紐を巻き付けて粘土の食いつきを確保。

一方で、頭部の芯を樹脂粘土で作る。

組み合わせてバランスを見る。

腕とは別に背中に翼が生えるのが元デザインではあるのだが、翼は腕につけるのが正しいように思う。発想の飛躍が足りないとの指摘もあろうが、ご勘弁願おう。

両腕を広げるとこんな感じ。

アルミ線に粘土を盛って翼の芯を作り、そこに羽毛を貼り付けていく。

頭部。樹脂粘土の芯に目を付ける。

こちらは蟻地獄甲虫の芯。丸めた紙を樹脂粘土で覆って大まかな形を作る。

甲虫の脚。元デザインは操演の都合で腕と脚が二本ずつだが、シナリオ表記には六本脚とあるらしいので、やはり今回は六本脚でいく。

麻紐で粘土の食いつき確保。

石粉粘土で外骨格と関節を表現しつつ、無数の棘を生やす。先に作っておいた棘を植えていく作業となる。

棘の大きさや形状にバリエーションを。大きめで湾曲している棘はそのまま爪というか、手指にもなるのだ。

棘を増やす。だってこの方がカッコいいだろう。やりだすと止まらなくなって、高原竜はほったらかして、ひたすら甲虫を進める。

蟻地獄の大顎。クワガタにも共通するのは元デザイン通り。

脚を胴体に取り付ける。腹部を作っていないのは、鳥に食われた場面を想定しているから。

一方で鳥足も作ってみる。まずは爪をしっかり作る。

こちらは甲虫の頭部。顎を取り付けてからバランスを見る。

甲虫の胴体にも棘を植えていく。

こんな感じ。

ツノに粘土を盛る。二股ツノはカブトムシのものだが、これも元デザインに準ずる。

鳥足。爪を基本に鱗をかぶせていく。

頭部を石粉粘土で造型していく。

とりあえず顔というか上顎はこんな感じだ。トサカはあとで追加する。

甲虫頭部の内側を作る。まずは口だ。というかほとんど口だけだ。

棘というか歯というか牙というか、を植えていく。

二重目。

三重目を植えつつ、上下にも牙を。

さらにもう一重、牙を追加。

さらにもう一列を外側に増やす。

全体を整える。

さて、鳥足。鱗を重ねて脛を覆う。

もう一方の足も同じように作る。

腹部を石粉粘土で造型。原羽毛を表現する。

鳥足。

両足完成。

脛から足と同じく、首にも羽毛はない。これは羽毛恐竜もそうだったと思われるが、現生のダチョウも同じである。あとハゲタカも。ハゲタカの長い頚部に羽毛がないのは死骸に首を突っ込んで内臓を食うからだと言われている。

S字型の長い頚部は、鳥と獣脚類の共通点だ。ダチョウもハゲタカも白鳥も長いS字の首を持つ。ティラノサウルスもヴェロキラプトルも同じ首だが、これは獣脚類の始まりと思われる三畳紀のコエロフィシスやエオラプトルにも見られる。何億年も前から続く特徴なのだ。

高原竜にもS字を表現。前部に段々の鎧状の鱗を。

逆に背面は単純な鱗にしてみる。

トサカを造型。

尻尾がかさばるので、思い切って短くしてみる。ザゴラスみたいだが、要するに飾り羽根的な尾羽にしてみようというわけだ。クジャクとまではいかないが、ある程度の派手さは現生鳥類の派手さから考えても恐竜にも怪獣にも必要なものだろう。

翼を作る。これは芯であり、羽毛で覆う。腹部の原羽毛とは違う、正羽と呼ばれる、いわゆる軸のある羽根である。

さて今回の新兵器。羽根スタンプ。

ここに樹脂粘土を押し付けて、

表面にも筋を入れて、

ぺろんとはがすと、羽根の一丁上がり。

これを作っては貼り作っては貼る。粘土自体の接着力に加えて、木工用ボンドを水で溶いて塗っておく。これで剥がれ落ちることはない。

尻尾の飾り羽根はこんな感じだ。

太腿から背中はもっと小さな羽根を作って敷き詰めるように貼り付けていく。

そして翼には大きめの羽根を貼り付けていく。

これにて高原竜の完成。自立させるために軸足は台座に固定。


俯瞰。

背面。





こちらは甲虫。頭部と胴体は繋げていない。

内側。

外側。乾燥させてから、水を含ませた布でこすってつやを出す。

こんな感じで組み合わせるのだ。

まずは高原竜。鳥怪獣はそれなりにたくさんいて素晴らしいデザインも散見されるが、あくまでも傍流であり、主流は爬虫類型というか恐竜型である。しかしながら、昨今では鳥こそ恐竜の末裔であり、恐竜自体が、トカゲよりはずっと鳥に近い見た目であったとされているわけで。そう考えると、怪獣ももっと鳥っぽくあるべきなのかもしれない、というようなことをもっと書きたいのだが、今はこの辺にしておくのであった。
いつものアルミ線で全体の形を作る。

わら半紙と荷造り用の麻紐で肉付け。

樹脂製の紙粘土を盛って、芯が完成。

割り箸にアルミ線を巻いて足と腕にする。

麻紐を巻き付けて粘土の食いつきを確保。

一方で、頭部の芯を樹脂粘土で作る。

組み合わせてバランスを見る。

腕とは別に背中に翼が生えるのが元デザインではあるのだが、翼は腕につけるのが正しいように思う。発想の飛躍が足りないとの指摘もあろうが、ご勘弁願おう。

両腕を広げるとこんな感じ。

アルミ線に粘土を盛って翼の芯を作り、そこに羽毛を貼り付けていく。

頭部。樹脂粘土の芯に目を付ける。

こちらは蟻地獄甲虫の芯。丸めた紙を樹脂粘土で覆って大まかな形を作る。

甲虫の脚。元デザインは操演の都合で腕と脚が二本ずつだが、シナリオ表記には六本脚とあるらしいので、やはり今回は六本脚でいく。

麻紐で粘土の食いつき確保。

石粉粘土で外骨格と関節を表現しつつ、無数の棘を生やす。先に作っておいた棘を植えていく作業となる。

棘の大きさや形状にバリエーションを。大きめで湾曲している棘はそのまま爪というか、手指にもなるのだ。

棘を増やす。だってこの方がカッコいいだろう。やりだすと止まらなくなって、高原竜はほったらかして、ひたすら甲虫を進める。

蟻地獄の大顎。クワガタにも共通するのは元デザイン通り。

脚を胴体に取り付ける。腹部を作っていないのは、鳥に食われた場面を想定しているから。

一方で鳥足も作ってみる。まずは爪をしっかり作る。

こちらは甲虫の頭部。顎を取り付けてからバランスを見る。

甲虫の胴体にも棘を植えていく。

こんな感じ。

ツノに粘土を盛る。二股ツノはカブトムシのものだが、これも元デザインに準ずる。

鳥足。爪を基本に鱗をかぶせていく。

頭部を石粉粘土で造型していく。

とりあえず顔というか上顎はこんな感じだ。トサカはあとで追加する。

甲虫頭部の内側を作る。まずは口だ。というかほとんど口だけだ。

棘というか歯というか牙というか、を植えていく。

二重目。

三重目を植えつつ、上下にも牙を。

さらにもう一重、牙を追加。

さらにもう一列を外側に増やす。

全体を整える。

さて、鳥足。鱗を重ねて脛を覆う。

もう一方の足も同じように作る。

腹部を石粉粘土で造型。原羽毛を表現する。

鳥足。

両足完成。

脛から足と同じく、首にも羽毛はない。これは羽毛恐竜もそうだったと思われるが、現生のダチョウも同じである。あとハゲタカも。ハゲタカの長い頚部に羽毛がないのは死骸に首を突っ込んで内臓を食うからだと言われている。

S字型の長い頚部は、鳥と獣脚類の共通点だ。ダチョウもハゲタカも白鳥も長いS字の首を持つ。ティラノサウルスもヴェロキラプトルも同じ首だが、これは獣脚類の始まりと思われる三畳紀のコエロフィシスやエオラプトルにも見られる。何億年も前から続く特徴なのだ。

高原竜にもS字を表現。前部に段々の鎧状の鱗を。

逆に背面は単純な鱗にしてみる。

トサカを造型。

尻尾がかさばるので、思い切って短くしてみる。ザゴラスみたいだが、要するに飾り羽根的な尾羽にしてみようというわけだ。クジャクとまではいかないが、ある程度の派手さは現生鳥類の派手さから考えても恐竜にも怪獣にも必要なものだろう。

翼を作る。これは芯であり、羽毛で覆う。腹部の原羽毛とは違う、正羽と呼ばれる、いわゆる軸のある羽根である。

さて今回の新兵器。羽根スタンプ。

ここに樹脂粘土を押し付けて、

表面にも筋を入れて、

ぺろんとはがすと、羽根の一丁上がり。

これを作っては貼り作っては貼る。粘土自体の接着力に加えて、木工用ボンドを水で溶いて塗っておく。これで剥がれ落ちることはない。

尻尾の飾り羽根はこんな感じだ。

太腿から背中はもっと小さな羽根を作って敷き詰めるように貼り付けていく。

そして翼には大きめの羽根を貼り付けていく。

これにて高原竜の完成。自立させるために軸足は台座に固定。


俯瞰。

背面。





こちらは甲虫。頭部と胴体は繋げていない。

内側。

外側。乾燥させてから、水を含ませた布でこすってつやを出す。

こんな感じで組み合わせるのだ。
コメント
コメント一覧 (2)
どんな作品になるのかとあれこれ夢想しながら楽しみにしていたのですが、凡人の想像など吹き飛ばすものすごい仕上がりで、いつもながら感激しております。高原竜の羽根や襞、鱗など、生きているようにしか見えません。甲虫の口元は、本物のゴカイのように(いい意味で)グロテスク!自然界の一場面を切り取ったような迫力あるポーズも最高です。単にリアルであるにとどまらず、いたるところ創造主ネンドソーさんが宿っているオリジナリティも両立されているのがすごい。
大変な手間をかけてくださり心より感謝申し上げます。
ネンドソー
が
しました